趣旨

市役所の片隅。

紙の薄くなった松本先生の逐条地方自治法に、裏抜けを気にしながらマーカーを引き、

財務提要を調べ、分厚さに起因するページのコピーの困難さに辟易し、

年度末の公告式にあたっては、署名の多さに理事者から小言を言われ、

出世していく課長や同じ課の庶務係の人たちを見送りながら、
今年も異動しないまま、9回目の春を迎える。

そう。ここは、法制担当。ぼくは市長部局で唯一人の例規屋。